2011年6月2日木曜日

生態系サービスのこと 城殿さんから

先日MCL(モンテヴェルデ保護連盟)の2010年報を読んでいて大変興味深く読ませてもらった部分がありました。帰国後特に興味を強くもっているテーマに生態系サービスがあります。

 日本では昨年の名古屋での生物多様性条約締約国会議ではよく出てきた用語ではありますが、水源地の水源涵養機能くらいしかまだ知られていないようです。コスタリカでは私がインビオから戻ってくる少し前あたりから話題になっていた森林新法で環境サービスに対する支払い制度が導入され、熱帯林諸国では口火を切ったことを思い出しました。

 この頃は、グアナカステでも保護区周辺のデル・オロというオランダ資本のジュース会社とACGがオレンジの害虫の天敵の力を借りてオレンジ栽培をする見返りとして隣接する土地を提供してもらったり、ACGの劣化してなかなか植生が回復しない場所に、オレンジの搾りかすの処分場にしてその対価をACGが得たりしていた頃でした(この試みは当時の判事出身の女性の環境大臣が国立公園法を盾にRogerやMaria Martaを訴えて裁判沙汰になりました。次の政権のロドリゲス大臣の時には見方を180度変えて環境サービスの対価の一例と評価して、彼らは無罪放免となりました)。同じ頃、MCLが流域の水道供給会社と契約を結んだことを記憶に覚えております。その後コスタリカでは様々な環境サービスの支払いの例が出て、中南米やアジアでも世銀の支援で数多く行われたことも知っておりました。

 でも、今回MCLが管理するこどもたちの永遠の森で多くのケースが紹介され、MCLの活動費の半分近くの費用をこの支払い制度から得られる資金で工面していることが記述されていたことに大変驚きました。世界中の支援で得たお金で子どもたちの永遠の森の多くの機能の一部が経済的な価値を生んで、森をさらに守るために使われるようになっているようです。
全部を賄うには至っていないにせよ、かつてのように海外からの支援次第で活動が大きく左右されるといった頃とは少しは安定度が増しているような印象を受けました。

 日本に帰国してから、生態系サービスの様々な事例を調べている私には身近な事例のように思え、いまYuberに申し越し詳しい情報を提供してくれないかお願いしているところです。こどものじゃんぐるの森ももしかしたらそれに貢献しているかもしれませんね。