7月20日マナグア便り
皆様
ひさしぶりに元気なお声を拝聴し、前日の徹夜でのピタヤ観察の後遺症から立ち直ることができました。
こちらマナグア(コスタリカの北隣の国の首都)はすっかり雨季モードが定着し、スコールと晴れ間の繰り返しです。街中に捨てられたゴミが雨後の排水 を悪くし、流れつく先は浸水し、マラリアやデング熱を媒介する蚊の発生源になりやしないかと心配する季節です。そのような地域は貧しい人たちが住んで いる環境が劣悪なところで、まさに貧しい人ほど災害や災難に隣り合わせなことを実感させてくれます。残念ながら、そのようなことを知らずに住んでいる のが実情です。以前日本でも映像で紹介されたチュレカのごみ捨て場には300人以上の人たちが売れそうなゴミの回収や普通だったら食中毒を起こす生も のを食べて生きています。雨期に入る前にスペインの援助でこの地域にゴミのリサイクル施設を造る計画が発表されましたが、翌日にはここに住んでいる人 たちが生活の場を奪われるとピケを張り抗議行動をしました。ゴミの焼却場やリサイクル工場ができれば彼らを優先席に雇うと市の幹部が説得しましたが、 彼らは信用せず今も劣悪な環境の中で生活し続けています(最近、マスコミの話題にのぼらないので、詳しいことはわかりません)。
今日は、30年以上一族が国を自分のもののように独裁したソモサの時代に終焉を打ちサンディニスタが勝利をおさめた日です。午後4時から大統領府に 近い幸福広場(Plaza de la Fe)にびっしり群衆が集まり、国外からも首脳(いづれもキューバ、ベネズエラ、エクアドル、パラグアイなど反米感情の強い国ばかりです)が駆けつ け、29回目の祝賀行事で盛り上がっています。私たちは会場に近付かないようにとのお達者ですので、テレビで様子を見ています。赤と黒のツートンカ ラーのサンディニスタの旗が所狭しと波打っています。
さて、前置きが長くなりましたが、今週は知人のピタヤ(中米原産で東南アジア、最近では日本でも沖縄や九州でも栽培されているサテンの一種でドラ ゴン・フルーツと呼ばれている作物です)畑に足しげく通っています。今が今年2度目の開花のピークです。花が咲きはじめるのは日が沈んだ6時半頃から (今は6時ころには日が沈みます)翌朝の7時近くまでです。
でも、はじめは月下美人のように真夜中近くに咲くとばかり聞いたり、資料にも花は夜咲くと 書いてあったので、6月の最初の花の季節には前の晩から泊まりがけで開花の瞬間を記録にとどめようと押しかけました。でも実際現場に行ってみると日没 から30分くらいすると蕾の表面を覆っているガクが開き始め、1時間もすると白い花びらが半開きの状態になり、10時過ぎには全開状態にちかく花弁が 開き、そのころから怪しい匂いが漂い始め真夜中に近くになるにつれて鼻につくほど匂いが強くなってきます。このあたりは月下美人と同じようにニオイで 花粉を運ぶ昆虫類やコウモリ(今のところ確認していませんが)をおびき寄せているようです。今のところ、予想したほどのいろいろな花粉媒介者を見ることはできていません。月下美人は夜間数時間しか花を咲かせていませんが、ピタヤの花は日の出後1時間以上も開いていることが普通です。
夜間の花の撮影 は照明下なので、花が一斉に咲いている状況を写真に撮ることは無理ですが、東の空が明るくなってくる頃からそんなシーンを高感度で撮影することできます。夜の間は香りが怪しい気持ちにしてくれますが、明け方の多少霧がかかった斜面に大ぶりの白い花が辺り一面に咲いた光景はなにか幻想的な気分にさせてくれます。3週間余りで鮮やかな濃いピンクの球形になります。東南アジアや日本で栽培されている品種は果肉が白っぽいですが、こちらのものはほとんどの種類が赤紫色。上品な甘さの果肉をむさぼった翌朝にトイレで用を足すと色素がそのまま再現されます。一瞬、同じような色素をもったレモラッチャ(赤カブに似た野菜で、コスタリカでもサラダなどに出されました。山田さんはたぶん知っているかも)と同じように、最初はギクッとしました。11月頃まで花と果実の収穫が続くようですので、これからもピタヤ詣でがまだまだできそうです。それでは、今回はこのへんでお開きです。
城殿 拝




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